
賀茂川と高野川が合流して鴨川と名前を改めるスポットが出町柳。かつては学生街としての賑わいもあった場所で、通称「鴨川デルタ」では往時の記憶をつなぐ学生たちが、春の新歓などの野外コンパも時折催しています。時代が移りゆく中で場所のイメージも変遷、現在では京都では有数のアニメ聖地?と目されるに至っています。
2018年9月4日の台風21号によって高野川に掛かる出町橋西詰の柳の木が折れてしまいました。柳といえば、のれんとともに、強い風に対しても自らをしならせてその力をまともに受けないようにする代名詞にも使われます。そうすると一般の人にすれば、風にしなるはずの柳でさえ折れてしまう桁外れの強風だったんだなと、風の強さを思うかも知れません。しかし、京都で暮らしていると、折れた方の木について強い衝撃を受けた人もいます。というのは、件の柳は数ある木々の1本ではなく、出町柳の由来となるシンボリックな1本だったからです。出町柳という地名は、街区を出るところに目印の一本柳が立つ場所という意味で、出町橋西詰の柳がまさしくその柳だったわけです。古くから語られていた木ではなく、何代目かのものでしょうが、それでもシンボリックな1本だったことには変わりありません。市街地を出る場所、出町
学生たちの街、出町

アニメ天国、出町
出町柳の秋
